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阿部技術士・労働安全コンサルタント事務所は、ものづくりの現場における労働安全の構築と品質の作り込みをサポートします。

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〒771-1330 徳島県板野郡上板町西分字橋北16番地2

トピックス詳細33Topics detail

33)STAP細胞 存在否定

 2014年12月19日、記者会見で、理化学研究所の検証チームは、小保方晴子氏が担当したSTAP細胞の有無を調べる実験でも細胞は作製できず、存在が確認できないと発表しました。そして、理化学研究所が検証計画の終了を発表したためSTAP細胞の存在は事実上否定されたことになります。
 その後、12月26日、STAP論文の疑問点を調べた理化学研究所の調査委員会は記者会見し、報告書を公表して、STAP細胞は既存の万能細胞である胚性幹細胞(ES細胞)が混入したものだと「ほぼ断定できる」との見方を示し,「STAP細胞がなかったことはほぼ確実だ」と述べています。しかし、混入が故意によるものか過失によるものかは判断できないとしています。
 また、STAP論文で新たに図表二点の捏造を認定した理化学研究所の調査委員会による報告書の不服申し立ての期限は2015年1月5日となっていましたが、小保方氏が不服を申し立てなかったため、小保方氏の不正が確定しました。  
☆ES細胞の混入が故意によるものか過失によるものかという核心の部分の解明には至らないままの終止符となりました。これが科学研究における不正調査の限界なのでしょうか。文部科学省は研究不正を防止するための指針を「故意によら
ないものは不正としない」から、今後は「研究者としての基本的な注意義務を著しく怠った」ために生じる結果も不正に含めるよう改めました。 

                                 
 図1.ES細胞混入のイメージ
(出典:2014年12月27日徳島新聞(1)総合)      

 ここでは、なんとなく気になって取って置いた
STAP細胞に関係する徳島新聞記事を時系列に並べてみました。

1)2014年1月30日(1)総合
  
新たな万能細胞作製 ipsより手法簡単 理研「STAP」と命名
  さまざまな組織や細胞になる能力を持つ「万能細胞」を新たな手法で作ることに、理化学研究所発生・再生科学総合
  研究センター(神戸市)のチームがマウスを使って成功、30日付の英科学誌ネイチャーに発表した。体細胞を弱い酸性
  の溶液に入れることで刺激を与えて作る世界初の手法。「刺激惹起性多能性獲得」の英語の頭文字からSTAP(スタ
  ップ)細胞と命名した。
2) 2014年1月31日(1)総合

  
新万能細胞サルで実験 米チーム脊髄損傷を治療
  細胞に刺激を与えることで、さまざまな種類の細胞に変化できる能力を持たせた新しい万能細胞「STAP(スタッ
  プ)細胞」を使い、米ハーバード大のチームが脊髄損傷のサルを治療する研究を始めていることが30日、分かった。
  人間の細胞を使った作製も研究しているという。
3) 2014年1月31日(3)総合
  
信念貫き大きな成果 新万能細胞作製リーダー小保方さん 30歳理系「女子」かっぽう着で実験
  世界的な英科学誌から一度は「歴史を愚弄している」とまで否定された研究が実を結んだ。
4) 2014年2月7日(3)総合
  
人からSTAP細胞? ハーバード大が写真公表
  
人で初めてとなる万能細胞「STAP(スタップ)細胞」の可能性がある細胞の顕微鏡写真を、米ハーバード大のチャ
  ールズ・バカンティ教授のチームが5日公表した。                             

  ☆理化学研究所発生・再生科学総合研究センターと米国ハーバード大学のチームが30日付の英科学誌ネイチャーに
   開発成功を発表したSTAP細胞は、成熟した体の細胞を酸性溶液というストレスを与えることによって、受精卵の
   ような状態にまで戻すことができることを示した画期的な成果といわれています。ES細胞、iPS細胞に続く第3の
   万能細胞となるSTAP細胞の今後の研究成果に期待が高まります

5)2014年3月6日(3)総合
  
STAP作製法公開 理研「再現不可能」指摘受け
  理化学研究所は5日、新たな万能細胞「STAP(スタップ)細胞」の詳細な作製法を同研究所のホームページで公開
  した。研究者の間で、論文を基に独自に作ろうとしても、同じ結果を再現できないとの声が高まっていることに応え
  た。
6)2014年3月16日(3)総合
  
小保方氏 博士論文の取り下げへ 盗用疑惑 早大に意向示す
  
英科学誌ネイチャーにSTAP細胞の論文を発表した理化学研究所の小保方晴子研究ユニットリーダーが、早稲田大に
  提出した博士論文を取り下げる意向を早大の教員に伝えていたことが15日、分かった。            
  ☆
理化学研究所発生・再生科学総合研究センターと米国ハーバード大学のチームが1月30日付の英科学誌ネイチャー
   に開発成功を発表したSTAP細胞は、成熟した体の細胞を酸性溶液というストレスを与えることによって、受精卵
   のような状態にまで戻すことができることを示した画期的な成果といわれています。ES細胞、iPS細胞に続く第
   3の万能細胞となるSTAP細胞の今後の研究成果に期待が高まります。
   一方、ネイチャー誌はSTAP細胞の論文について、サイトの14日付けのブログ記事で「全著者の同意がなくても、
   論文の主な結論を支える証拠がなければ、撤回することがあるかもしれない。異議を唱える著者がいれば、その旨
   を明記する」との同誌広報担当者の見解を掲載したと報じています。

7)2014年4月2日(1)総合
  
理研最終報告 STAP論文不正認定「小保方氏が画像捏造」                       
  理化学研究所の小保方晴子研究ユニットリーダーらが発表したSTAP細胞の論文問題で、理研の調査委員会は1日、小
  保方氏に画像の捏造と改ざんの2項目の研究不正があったとする最終報告を公表した。小保方氏は「とても承服でき
  ません」とのコメントを発表し、近く理研に不服を申し立てる意向を明らかにした。              
  ☆調査項目のうち、「小保方氏の博士論文の画像が流用されていた」及び「DNAを分離する電気泳動の画像が別の
   画像の切り貼りだった」の二点が理研の規程では研究不正にあたると判断されました。小保方氏は近日中に理
   研に不服を申し立てるようです。悪意の有無が争点になっており、不正の認定に際し、徹底的に主観を排除した規
   程の適用になっているか、双方の見解には相違があるようです。
  ☆トピックス詳細12)改ざんと捏造で詳述したとおり、改ざんと捏造に関わるニュースは跡を絶ちません。JR北海
   道の線路幅に関する改ざん、少し古いところでは大阪地検特捜部のFD(フロッピィディスク)改ざん、かなり古い
   ところでは神の手による旧石器の捏造や珊瑚の捏造が思い出されます。広辞苑によると、「改ざん」とは、 「字
   句などを改めなおすこと。多く不当に改める場合に用いられる。「小切手のー」」となっています。例えば、JR北
   海道によるレール幅の測定値の書き換え(39mm⇒25mm)は「改ざん」に当たります。一方、「捏造」は 「事
   実でないことを事実のようにこしらえて言うこと。「証拠をーする」「−記事」」 となっています。従って、自
   分で埋めた石器を掘り出して旧石器時代のものと偽った事例は捏造に当たります。また、食品表示の賞味期限切れ
   を、期限内に書き換える行為は「捏造」ではなく、「改ざん」となります。
8)2014年4月3日(29)社会
  
小保方氏「論文撤回しない」不服申し立て 来週前半で調整
  STAP細胞の論文問題で、理化学研究所の小保方晴子研究ユニットリーダーの代理人弁護士は2日、小保方氏が「論文
  の撤回に同意したことは一度もなく、取り下げるつもろはない」と話していることを明らかにした。
9)2014年4月10日(1)総合
  
「STAPは真実」小保方氏「200回作製」 反論会見 論文不備は謝罪
  新たな万能細胞とされる「STAP細胞」の論文で、研究に不正があったと認定された理化学研究所の小保方晴子研究
  ユニットリーダーが9日、大阪市のホテルで記者会見し「STAP現象は何度も確認された真実です」と強調した。自分
  自身は「200回以上作製に成功している」と述べ、「実験は確実に行われておりデータも存在する。悪意をもって論
  文を仕上げたわけではない」と、不正の認定に反論した。
10)2014年4月17日(1)総合
  
理研・笹井氏会見 STAP「有力な仮説」論文撤回が適切
  
新たな万能細胞とされたSTAP細胞の論文問題をめぐり、共著者の一人で理化学研究所発生・再生科学総合研究セン
  ターの笹井芳樹副センター長が16日、東京都内で記者会見し、論文が疑惑を招いたことを謝罪した上で「STAP現象
  は現在最も有力な仮説で、観察データに基づくと合理性は高い」と述べ、STAP細胞が存在する可能性を強調した。
  ☆現時点では、第三者による「STAP細胞の存在」の立証がなされていません。「STAP細胞が存在する」という結論
   が正しいとすれば、「論文の撤回は正しい行為ではない」との小保方氏の主張は間違っていないと思います。

11
)2014年5月2日(23)社会
  
STAP問題 調査委員論文にも疑い 3人に画像加工の指摘
  
新たな万能細胞とされたSTAP細胞の論文問題で、小保方晴子氏の不正を認定した理化学研究所調査委員会の委員の
  論文に、画像の切り貼りなど加工の疑いが指摘されていることが1日、分かった。理研は理研に所属する委員の論文
  について、本格的な調査が必要かどうか判断するための予備調査を始めた。調査委では、委員長の石井俊輔上席研究
  員の論文に画像の切り貼りが見つかり、石井氏は「不正ではない」としたが委員長を辞任している。
12)2014年5月4日(25)社会

  
STAP問題 改ざんの定義明確化再要求 小保方氏側が表明
  
三木弁護士は、詳細は把握していないとした上で、「STAP論文では許されず田賀氏の論文では許されるとすれば、
  画像の切り貼りや引き伸ばしについて、許される場合と許されない場合があることになる」と主張した。    
  ☆
トピックス詳細12)改ざんと捏造で詳述したとおり、改ざんと捏造に関わるニュースは跡を絶ちません。JR北海
   道の線路幅に関する改ざん、少し古いところでは大阪地検特捜部のFD(フロッピィディスク)改ざん、かなり古い
   ところでは神の手による旧石器の捏造や珊瑚の捏造が思い出されます。広辞苑によると、「改ざん」とは、 「字
   句などを改めなおすこと。多く不当に改める場合に用いられる。「小切手のー」」となっています。例えば、JR北
   海道によるレール幅の測定値の書き換え(39mm⇒25mm)は「改ざん」に当たります。一方、「捏造」は 「事
   実でないことを事実のようにこしらえて言うこと。「証拠をーする」「−記事」」 となっています。従って、自
   分で埋めた石器を掘り出して旧石器時代のものと偽った事例は捏造に当たります。また、食品表示の賞味期限切れ
   を、期限内に書き換える行為は「捏造」ではなく、「改ざん」となります。
   なお、「三木弁護士は3日、「二重基準での処理がないよう、研究不正とされる「改ざん」の定義の明確化を改め
   て求める」と表明した」と報じられています。
13)2014年5月5日(22)社会

  
理研、論文2万本点検 STAP受け理事長指示
  
STAP細胞論文の問題を受け理化学研究所が、これまで研究チームから発表した論文に問題がないかを自己点検する
  よう研究リーダーに指示していたことが4日分かった。理研調査委員会の石井俊輔委員長が辞任を表明した4月25日
  に野依良治理事長が文書で指示、約2万本の論文が対象になるとみられる。
14)2014年5月8日(1)総

  
STAP論文再調査せず 理研調査委 小保方氏の不正確定へ
  
新たな万能細胞とされたSTAP細胞の論文問題で、理化学研究所の調査委員会が小保方晴子氏(30)の不服申し立てを
  退け、再調査しないとの結論をまとめたことが7日、分かった。同日の理研の臨時理事会で報告したが、最終的な決
  定には至らなかった。
15)2014年5月9日(1)総合

  STAP論文 理研、小保方氏処分へ 不正が確定 懲戒委設置
  理化学研究所は8日、STAP細胞論文で不正があったと認定された小保方晴子(30)研究ユニットリーダーの不服申し
  立てに対し、再調査しないことを決め、小保方氏の研究不正が確定した。理研は同日、処分を決める懲戒委員会を設
  置した。懲戒委の議論は1か月程度かかる見通し。
  
「何を言っても通らない」小保方氏絶句

16)2014年5月10日(3)総合
  
STAP問題 理研法人化法案 先送り 文科相 不正再発防止策求める
  STAP細胞論文の問題に関し、下村博文文部科学相は9日の閣議後の記者会見で、理化学研究所の特定国立研究開発法
  人(仮称)に指定する法案について「残念ながら今国会での法案提出は見送らざるを得ない」と述べ、今国会での法
  案成立を断念した。

17)2014年5月29日(1)総合
  
STAP問題 小保方氏、1論文撤回 共著者に意向伝える
  STAP細胞に関わる2本の論文のうち、1本の取り下げに理化学研究所の小保方晴子研究ユニットリーダーを含む責
  任著者3人が同意したことが28日、分かった。弁護士は、小保方氏が「取り下げには特に反対しない」との意向を責
  任著者の一人の笹井芳樹副センター長にメールで伝えたと明らかにした。小保方氏の撤回同意は初めて。既に取り下
  げの手続きに入っている。
18)2014年6月5日(1)総合
  
STAP研究白紙へ 小保方氏主論文 撤回同意
  理化学研究所の小保方晴子研究ユニットリーダーが、STAP細胞の作製を報告した主要な論文の取り下げに同意した
  ことが4日分かった。補完的なもう一本の論文撤回にはすでに同意しており、英科学誌ネイチャーが二本の論文を撤
  回すれば、STAP細胞の研究成果は白紙に戻る。理研はSTAP細胞が存在するかどうか調べる検証実験を進めている 
  が、その結果を待たずに、STAP細胞の存在は科学的に認められない状態になりそうだ。
19)2014年6月13日(1)総合
  STAP問題 理研センター解体宣言 改革委 構造的欠陥を指摘
  STAP細胞の論文問題で、理化学研究所の改革委員会は12日、小保方晴子氏が所属する理研発生・再生科学総合研究
  センターの早急な解体など再発防止策の提言を発表した。センターに「不正行為を誘発するか、抑止できない組織と
  しての構造的欠陥があった」と判断した。

20)2014年8月6日(1)総合
  
理研・笹井氏が自殺 STAP論文共著者
  STAP細胞論文の共著者だった理化学研究所発生・再生科学総合研究センター(神戸市)の笹井芳樹副センター長が
  5日、センターに隣接する研究棟で首をつった状態で見つかり、その後、死亡が確認された。複数の遺書があり、自
  殺とみられる。笹井氏は、論文を執筆した小保方晴子研究ユニットリーダーの指導役で、再生医療研究の第一人者。
  STAP細胞の有無を確かめる検証実験が続き、理研は論文を再調査しているが、鍵を握る笹井氏を欠くことになり、
  全容解明は困難になった。加賀屋悟広広報室長は「調査にも影響がある」との見方を示した。         
  ☆STAP論文は1月30日付の英科学誌ネイチャーに掲載され、笹井氏は同じ共著者の若山照彦山梨大教授と共に成果
  発表の記者会見に出席した。理研の調査委員会は4月、小保方氏による捏造と改ざんの不正を認定。笹井氏はその後
  も「STAP現象は現在最も有力な仮説」と述べていた。
21)2014年8月28日(1)総合
  
STAP再現できず 理研、論文手法用い 検証中間報告
  理化学研究所は27日、STAP細胞の存在の有無を確かめる検証実験で、小保方晴子氏らの論文に記載された手法では
  再現できていないとする中間報告を発表した。現時点でSTAP細胞の有無は判断していない。異なった条件での実験
  が必要として。検証実験を来年3月末まで続ける方針。日本の科学界を揺るがした問題は、決着がさらに長引きそう
  だ。                                                  
  ☆「検証チームは、実験条件を変えて別の手法を試みる。小保方氏には、チームが断念した手法を再度やり直させる
  方針。」とのこと


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