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6)メタンハイドレート
ハイドレートは日本語で「水和物」の意味です。この水和物の水分子がある温度・圧力環境で、かご状の構造を作ります。そのかご構造の中に気体分子を取り込んだものをガスハイドレートと呼び、特にメタン分子が含まれているメタンハイドレートはよく知られています。
メタンハイドレートは天然ガスの主成分であるメタンと水分子が結合した氷状の物質で多くは深海の地層深くにあります。分解すると体積の約170倍のメタンガスが発生します。日本近海にもメタンハイドレートが存在しています。その埋蔵量は天然ガスの国内消費量の約100年分とされ、次世代のエネルギー資源として注目されています。
2013年2月28日、「政府が海洋政策の指針とする新たな「海洋基本計画」の原案が27日判明した」との報道がありました。海洋基本法は2008年に初めて策定した海洋基本計画の5年ごとの見直しを定めています。政府は新たな計画を3月中にも総合海洋政策本部(本部長・安倍首相)で決定する方針のようです。
原案はメタンハイドレートを将来のエネルギー資源として利用可能にする必要性を指摘し、商業化に向け採算の取れる技術を2018年度に整備、2023〜2029年には民間主導の商業化プロジェクトを開始する目標を定めています。海洋での再生可能エネルギーの技術開発も加速すると思われます。