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阿部技術士・労働安全コンサルタント事務所は、ものづくりの現場における労働安全の構築と品質の作り込みをサポートします。

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技術情報メモ15Technical information

15)品質の保証と維持管理

  製造ラインでは品質を保証するため各種の検査が行われています。しかし、人間による検査には限界があるので、目的に応じた検査装置の検討が行われ、導入されています。
 製造ラインにおいて品質を作り込み、品質レベルを高く設定し、検出精度の高い検査装置の導入により品質を保証すること、これは極めて自然の成り行きです。
 ここで、技術情報メモ13で紹介した医薬品容器について考えてみます。
 製造ラインには薬剤が入った医薬品容器が流れています。製造ラインにおいて保証すべき品質は「薬剤」と「容器」に関わるものです。
 例えば、医薬品容器に密封性を損なうような欠陥が存在すると充填された薬剤は酸素あるいは水分などの影響を受け、多少にかかわらず品質の劣化を生じる可能性があります。中でもガスバリアフィルムによる包装は熱シール部を有するため、特に厳重な密封検査が必要になります。しかし、基本的には熱シールと冷却工程の組合せであり、厳重な品質管理の下で製造しても、欠陥の発生を零にすることは難しいかもしれません。それ故、密封性を保証するための検査装置の導入が不可欠となるのです。
 新製品の場合は発生するであろう不良の傾向が不明なため、対応に苦慮します。新製品に限らず、不良形態のすべてを把握できない場合はその品質の安定限界を超える不良をすべて検出し、排除できる検査装置の開発、導入が必要となります。
 密封検査の方法としては差圧法、水没法、ガス検知法等が知られています。ガス検知法にはヘリウムガス、炭酸ガス、フロンガス等があります。

参考)
1)水没法⇒水中に製品を入れ、減圧し、発生する気泡の大きさからリーク量を判定する方式である。
  製品が濡れ、かつ、検出精度が低いことが欠点である。
  検出リーク値:10−3(atm・cc/sec)
2)差圧法⇒密閉室内で減圧し、良否の圧力差を検出する方式である。
  検出リーク値:10−3(atm・cc/sec)
3)ガス検知方式⇒ヘリウムガス、炭酸ガス、フロンガス等をトレーサガスとした真空室法、大気吸込み法などがある。  検出リーク値:10−5〜10−9(atm・cc/sec)

 当事務所では人間行動に起因する事故・品質トラブルの未然防止をお手伝いします。また、ものづくりの現場の皆様の声を真摯に受け止め、ものづくりの現場における労働安全の構築と品質の作り込みをサポートします。  (2013.6.6)
                                           

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