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阿部技術士・労働安全コンサルタント事務所は、ものづくりの現場における労働安全の構築と品質の作り込みをサポートします。

TEL. 088-694-3482

〒771-1330 徳島県板野郡上板町西分字橋北16番地2

安全情報メモ77Safety information

77-3)全国一斉「過重労働解消キャンペーン」実施結果

 2019年4月25日、厚生労働省は、2018年11月に実施した「過重労働解消キャンペーン」の重点監督の実施結果を公表しました。厚生労働省ホームページの報道発表資料には以下のように記載されています。
   
今回の重点監督は、長時間の過重労働による過労死等に関する労災請求のあった事業場や若者の「使い捨て」が
  疑われる事業場などを含め、労働基準関係法令の違反が疑われる8,494事業場に対して集中的に実施したものです。
   その結果、5,714事業場(全体の67.3%)で労働基準関係法令違反を確認し、そのうち2,802事業場(33.0%)で  違法な時間外労働が認められたため、それらの事業場に対して、是正に向けた指導を行いました。厚生労働省では
  今後も、長時間労働の是正に向けた取組を積極的に行っていきます。
【重点監督結果のポイント】は次のとおりです。
(1)監督指導の実施事業場: 8,494事業場
   このうち、
5,714事業場(全体の67.3%)で労働基準関係法令違反あり
(2)主な違反内容[(1)のうち、法令違反があり、是正勧告書を交付した事業場]
  ア 
違法な時間外労働があったもの:2,802事業場(33.0%)     
    うち、時間外・休日労働の実績が最も長い労働者の時間数が
    
月80時間を超えるもの:1,427事業場(50.9%)
    うち、月100時間を超えるもの: 868事業場(31.0%)
    うち、月150時間を超えるもの: 176事業場( 6.3%)
    うち、月200時間を超えるもの: 34事業場( 1.2%)  
  イ 賃金不払残業があったもの:463 事業場( 5.5%)   
  ウ 過重労働による健康障害防止措置が未実施のもの:948 事業場(11.2%)
(3)主な健康障害防止に係る指導の状況[(1)のうち、健康障害防止のため指導票を交付した事業場]
  ア 過重労働による健康障害防止措置が不十分なため改善を指導したもの: 4,932事業場(58.1%)
    うち、時間外・休日労働を月80時間以内に削減するよう指導したもの:2,216事業場(44.9%)
  イ 労働時間の把握方法が不適正なため指導したもの: 1,362事業場(16.0%)
    脳・心臓疾患の発症前1か月間におおむね100時間または発症前2か月間ないし6か月間にわたって、
     1か月当たりおおむね80時間を超える時間外・休日労働が認められる場合は、業務と発症との関連性が強い
     との医学的知見があるため。

 同期間に徳島労働局が実施した結果は以下のとおり。
監督指導の実施事業場: 75事業場
  このうち、
66事業場(全体の88.0%)で労働基準関係法令違反あり
・法令違反で最も多かったのが時間外労働で、時間外・休日労働に必要な労使協定を結んでいなかったり、協定で定めた
 上限を超えたりしていた。小売業者の中には労使協定を結ばず、全従業員の半数に100時間以上の時間外労働をさせて
 いた事業所があり、150時間に達した従業員が一人いた。
  ア 
違法な時間外労働があったもの:42事業場(63.6%)     
    うち、時間外・休日労働の実績が最も長い労働者の時間数が
    
月80時間を超えるもの:8事業場(50.9%)
    うち、月100時間を超えるもの: 3事業場
    うち、月150時間を超えるもの: 1事業場
  イ 賃金不払残業があったもの:4事業場

 
3年前の2015年11月の結果と比較してみます。
  「徳島労働局は労働法令違反が疑われる県内64事業所を、2015年11月に「過労死防止啓発月間」に合わせ、抜き
  打ちで重点監督した結果、
68.8%の44事業所で過重労働などの違反があった。時間外労働が、過労死の危険性
  が高まるとされる月45時間を超えたところは26事業所(40.6%)あった。労働局は是正勧告しており、改善しなけ
  れば法的措置も含めて厳しく対応するとしている。」と2016年4月12日の徳島新聞は報じています。

 
過労死等防止対策推進法が第186 回国会において、制定されました。この法律は、2014年11月1日から施行されています。第1章総則の第1条には、目的が次のように定められています。
 
  近年、我が国において過労死等が多発し大きな社会問題となっていること及び過労死等が、本人はもと
  より、その遺族又は家族のみならず社会にとっても大きな損失であることに鑑み、過労死等に関する調査
  研究等について定めることにより、過労死等の防止のための対策を推進し、もって過労死等がなく、仕事
  と生活を調和させ、健康で充実して働き続けることのできる社会の実現に寄与することを目的とする。

                                                   
図1.時間外労働等の届け出
(出典:徳島労働局ホームページ 
  http://tokushima-roudoukyoku.jsite.mhlw.go.jp/
  var/rev0/0083/0486/20133510460.pdf)


 2013年3月5日、徳島労働局は図1のパンフレット「時間外労働・休日労働に関する協定」の届出を忘れていませんか」を公表しています。












 当事務所では人間行動に起因する事故・品質トラブルの未然防止をお手伝いします。また、ものづくりの現場の皆様の声を真摯に受け止め、ものづくりの現場における労働安全の構築と品質の作り込みをサポートします。  (2019.6.21)
                                          

77-2)労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン

 2017年1月20日,「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」が策定されました。
 ガイドラインは、1.趣旨、2.適用の範囲、3.労働時間の考え方、4.労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置、の全4項(A4版3枚)からなっております。
 使用者は労働時間を適正に把握するなど労働時間を適切に管理する責務を有しています。長時間労働が疑われて監督指導を受けた事業場に限らず、使用者の皆様は今一度、このガイドラインを熟読し、悲劇を繰り返さないよう努めなければなりません。
 ガイドライン策定から二年経過しましたが、労働時間は適正に把握できているのでしょうか。
厚生労働省はガイドラインの主なポイントを以下のように示しています。
(⇒赤字は筆者追記)
○ 使用者には労働時間を適正に把握する責務があること
  
⇒部下を持つ管理職の皆さんは労働時間を適正に把握し、報告していますか。人件費削減に貢献しているなどと
   勘違いしてませんか。

[労働時間の考え方]
 ○ 労働時間とは使用者の指揮命令下に置かれている時間であり、使用者の明示又は黙示の指示により労働者が業務
  に従事する時間は労働時間に当たること
@
 ○ 例えば、参加することが業務上義務づけられている研修・教育訓練の受講や、使用者の指示により業務に必要な
  学習等を行っていた時間は労働時間に該当すること
A
  
⇒管理職のみなさん、@、Aを理解していますか。こんなガイドラインは知らなかったでは済まされませんよ。
[労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置]
 ○ 使用者は、労働者の労働日ごとの始業・終業時刻を確認し、適正に記録すること
(1)原則的な方法
 ・使用者が、自ら現認することにより確認すること
  
⇒管理職が現認できない場合、部下の自己申告を鵜呑みにしていませんか。仕事に追われ、深夜まで残業している
   部下がいますよ。知らなかったでは済まないですよ。管理職の能力が問われますよ。

 ・タイムカード、ICカード、パソコンの使用時間の記録等の客観的な記録を基礎として確認し、適正に記録すること
  
⇒管理職のみなさん、現認できない場合、自己申告を鵜呑みにせず、このような内容を確認して適正に記録してい
   ますか。部下の声をきちんと聴いていますか。部下にすべきではない忖度をさせていませんか。

(2)やむを得ず自己申告制で労働時間を把握する場合
 ・自己申告を行う労働者や、労働時間を管理する者に対しても自己申告制の適正な運用等ガイドラインに基づく措置
  等について、十分な説明を行うこと
@
 ・自己申告により把握した労働時間と、入退場記録やパソコンの使用時間等から把握した在社時間との間に著しい乖
  離がある場合には実態調査を実施し、所要の労働時間の補正をすること
A
 ・使用者は労働者が自己申告できる時間数の上限を設ける等適正な自己申告を阻害する措置を設けてはならないこと
  さらに36協定の延長することができる時間数を超えて労働しているにもかかわらず、記録上これを守っているよう
  にすることが、労働者等において慣習的に行われていないか確認すること
B
  
⇒管理職のみなさん、@、A、Bを実施していますか。こんなガイドライン知らなかったでは済まされませんよ。
 ○ 賃金台帳の適正な調製 使用者は、労働者ごとに、労働日数、労働時間数、休日労働時間数、時間外労働時間数、
  深夜労働時間数といった事項を適正に記入しなければならないこと
  ⇒管理職のみなさん、自己申告を鵜呑みにせず、このような内容を確認して適正に記録していますか。部下の声を
   きちんと聴いていますか。すべきではない忖度をさせていませんか。

 
当事務所では人間行動に起因する事故・品質トラブルの未然防止をお手伝いします。また、ものづくりの現場の皆様の声を真摯に受け止め、ものづくりの現場における労働安全の構築と品質の作り込みをサポートします。  (2019.2.25)
                                          

77-1)違法な長時間労働の公表(厚生労働省・過重労働特別対策室)

 平成29年7月26日、厚生労働省は長時間労働が疑われる事業場に対する監督指導結果を公表しました。詳細は厚生労働省HPの報道発表資料をご覧ください。
 以下の青字は、報道発表資料の一部を引用したものです。
   
このたび、平成28年4月から平成29年3月までに、長時間労働が疑われる23,915事業場に対して実施した、労働
  基準監督署による監督指導の実施結果を取りまとめましたので、公表します。
   この監督指導は、月80時間を超える時間外・休日労働が行われた疑いのある事業場や、長時間労働による過労死
  等に関する労災請求があった事業場を対象としています。
   対象となった23,915事業場のうち、10,272事業場(43.0%)で違法な時間外労働を確認したため、是正・改善に
  向けた指導を行いました。なお、このうち実際に月80時間を超える時間外・休日労働が認められた事業場は7,890事
  業場(76.8%)でした。 厚生労働省では、今後も月80時間を超える時間外・休日労働が疑われる事業場などに対す
  る監督指導の徹底をはじめ、長時間労働の是正に向けた取組みを積極的に行っていきます。


 厚生労働省では月80時間の根拠を、「脳・心臓疾患の発症前1か月間に概ね100時間又は発症前2か月間ないし6か月間にわたって、1か月当たり概ね80時間を超える時間外労働が認められる場合は、業務と発症との関連性が強いとの医学的知見があるため」としています。

 報道発表資料には
【別添1】平成28年4月から平成29年3月までに実施した監督指導結果、
【別添2】監督指導事例、
【参考資料】労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドラインが添付されています。
 この参考資料のガイドラインは平成29年1月20日に策定されたものです。
 ガイドラインは、1.趣旨、2.適用の範囲、3.労働時間の考え方、4.労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置、の全4項(A4版3枚)からなっております。
 使用者は労働時間を適正に把握するなど労働時間を適切に管理する責務を有しています。長時間労働が疑われて監督指導を受けた事業場に限らず、使用者の皆様は今一度、このガイドラインを熟読し、悲劇を繰り返さないよう努めなければなりません。

 
当事務所では人間行動に起因する事故・品質トラブルの未然防止をお手伝いします。また、ものづくりの現場の皆様の声を真摯に受け止め、ものづくりの現場における労働安全の構築と品質の作り込みをサポートします。  (2017.8.25)
                                          

77)長時間労働削減対策(厚生労働省/監督指導・捜査体制の強化)

 平成29年4月27日(木)10:00〜12:00厚生労働省 省議室で行われた第8回過労死等防止対策推進協議会配布資料の内、資料1には厚生労働省における過労死等の防止対策の実施状況がまとめられています。詳細は厚生労働省HPをご覧ください。
 当該資料の22ページに記載されている「労働基準監督行政における長時間労働削減対策の取組状況」の第3項には
「3.監督指導・捜査体制の強化」について次のように記載されています。
○【平成27年4月〜】
  過重労働事案に対する特別チーム「過重労働撲滅特別対策班」(かとく)の新設 → 東京労働局・大阪労働局に設置
  (これまで、全国展開する6企業について書類送検を実施)
○【平成28年4月〜】
  本省に「過重労働撲滅特別対策班」を新設。
  47局において、「過重労働特別監督監理官」を新たに任命
  → 本省に対策班を設けて広域捜査の指導調整、
    労働局において長時間労働に関する監督指導等を専門とする担当官を任命。
○【平成29年4月〜】
  本省に「過重労働特別対策室」を新設 → 上記「過重労働撲滅特別対策班」を再編し、省令組織として新設。(※1)
 
 (※1)これは、厚生労働省が、電通女性社員の過労自殺問題など、長時間残業への批判の高まりを受け、従来は「過重労働撲滅特別対策班」の名で、6人が他業務と兼任していたものを、格上げし、違法な長時間残業の捜査・調査を専従で指揮する「過重労働特別対策室」を、労働基準局監督課内に設置し、監督指導と捜査体制を強化しています。同時に労働基準監督官の定員も50人増やしたようです。

 当事務所では人間行動に起因する事故・品質トラブルの未然防止をお手伝いします。また、ものづくりの現場の皆様の声を真摯に受け止め、ものづくりの現場における労働安全の構築と品質の作り込みをサポートします。  (2017.8.25)
                                           

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