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消費生活問題メモ14Consumer information

14)消費者庁 措置命令(空間用虫よけ剤・断熱フィルム)

 消費者庁は、2015年2月20日と27日、景品表示法違反(優良誤認)に当たるとして、再発防止などを求める措置命令を出しました。
 2月20日のニュースリリースには「虫の忌避効果を標ぼうする商品の販売業者4社に対する景品表示法に基づく措置命令について 」(http://www.caa.go.jp/representation/pdf/150220premiums_1.pdf)、
 2月27日のニュースリリースには「窓ガラスに貼るだけで効果があるとする断熱フィルムを製造販売する会社に対する景品表示法に基づく措置命令について」( http://www.caa.go.jp/representation/pdf/150227premiums_1.pdf)が、それぞれ公表されています。
 ところで、景品表示法とは、正式には、不当景品類及び不当表示防止法(昭和37年法律第134号)といい、全21条からなっており、第1条には目的、第4条には不当な表示の禁止、第6条には措置命令、第8条の2には勧告及び公表、第21条には罰則が、それぞれ規定されています。
 そして、消費者庁のホームページには次のように紹介されています。
    
景品表示法とは
     
景品表示法は、正式には、不当景品類及び不当表示防止法(昭和37年法律第134号)といいます。消費者な
     ら、誰もがより良い商品やサービスを求めます。ところが、実際より良く見せかける表示が行われたり、過
     大な景品付き販売が行われると、それらにつられて消費者が実際には質の良くない商品やサービスを買って
     しまい不利益を被るおそれがあります。
     景品表示法は、商品やサービスの品質、内容、価格等を偽って表示を行うことを厳しく規制するとともに、
     過大な景品類の提供を防ぐために景品類の最高額を制限することにより、消費者のみなさんがより良い商品
     やサービスを自主的かつ合理的に選べる環境を守ります。

図1.景品表示法とは
(出典:http://www.caa.go.jp
    /representation/
    index.html#m01-3 )


 なお、不当景品類及び不当表示防止法(昭和37年法律第134号)第1条、第4条、第6条及び第8の2条には以下のように規定されています。
 赤字は筆者によるもので、上記の何れの商品も、表示を裏付ける合理的根拠が示されず、景品表示法に違反する行為(第4条第1項第1号(優良誤認)に該当)と認定されたようです。こうして措置命令を受けた事業者が、これを争う場合には、行政不服審査法又は行政事件訴訟法によることになります。
(目的)
 第1条 この法律は、商品及び役務の取引に関連する不当な景品類及び表示に よる顧客の誘引を防止するため、一般
消費者による自主的かつ合理的な選択 を阻害するおそれのある行為の制限及び禁止について定めることにより、一 般
消費者の利益を保護することを目的とする。
(不当な表示の禁止)
 第4条 事業者は、自己の供給する商品又は役務の取引について、次の各号のい ずれかに該当する表示をしてはなら ない。
  一
商品又は役務の品質、規格その他の内容について、一般消費者に対し、実際のものよりも著しく優良であると示
  し、又は事実に相違して当該事業者と同種若しくは類似の商品若しくは役務を供給している他の事業者に係るもの
  よりも著しく優良であると示す表示であつて、不当に顧客を誘引し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を
  阻害するおそれがあると認められるもの

  二 商品又は役務の価格その他の取引条件について、実際のもの又は当該事業者と同種若しくは類似の商品若しくは
  役務を供給している他の事業者に係るものよりも取引の相手方に著しく有利であると一般消費者に誤認される表示
  であつて、不当に顧客を誘引し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれがあると認められる
  もの
  三 前二号に掲げるもののほか、商品又は役務の取引に関する事項について一般消費者に誤認されるおそれがある表
  示であつて、不当に顧客を誘引し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれがあると認めて内
  閣総理大臣が指定するもの
 2 内閣総理大臣は、事業者がした表示が前項第一号に該当するか否かを判断するため必要があると認めるときは、
 当該表示をした事業者に対し、期間を定めて、当該表示の裏付けとなる合理的な根拠を示す資料の提出を求めること ができる。この場合において、当該事業者が当該資料を提出しないときは、第6条の規定の適用については、当該表
 示は同号に該当する表示とみなす。
(措置命令)
 第6条
内閣総理大臣は、第3条の規定による制限若しくは禁止又は第4条第一項の規定に違反する行為があるとき は、当該事業者に対し、その行為の差止め若しくはその行為が再び行われることを防止するために必要な事項又はこ
 れらの実施に関連する公示その他必要な事項を命ずることができる。その命令は、当該違反行為が既になくなつてい
 る場合においても、次に掲げる者に対 し、することができる。

  一 当該違反行為をした事業者
  二 当該違反行為をした事業者が法人である場合において、当該法人が合併 により消滅したときにおける合併後存続
  し、又は合併により設立された法 人
  三 当該違反行為をした事業者が法人である場合において、当該法人から分割により当該違反行為に係る事業の全部
  又は一部を承継した法人
  四 当該違反行為をした事業者から当該違反行為に係る事業の全部又は一部を譲り受けた事業者
(勧告及び公表)
  第8条の2 内閣総理大臣は、事業者が正当な理由がなくて第7条第一項の規定に基づき事業者が講ずべき措置を講
 じていないと認めるときは、当該事業者に対し、景品類の提供又は表示の管理上必要な措置を講ずべき旨の勧告をす
 ることができる。
 2 内閣総理大臣は、前項の規定による勧告を行つた場合において当該事業者 がその勧告に従わないときは、その旨
 を公表することができる。


 当事務所では人間行動に起因する事故・品質トラブルの未然防止をお手伝いします。また、ものづくりの現場の皆様の声を真摯に受け止め、ものづくりの現場における労働安全の構築と品質の作り込みをサポートします。
                                                (2015.3.8)
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